意外と知られていないケニアの悲惨なテロ

公開日: 2015年12月5日 国際 社会



 ケニアの首都ナイロビにあるストラスモア大学で、警察と大学などが、学生たちに事前に通告せずにテロ対策の訓練を実施しました。武装グループが襲撃をしてきたと勘違いした学生たちがパニック状態となって逃げ惑い、死傷者が出る事態となりました。



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・なぜテロ対策訓練?

ケニア北東部のガリッサで4月2日、イスラム過激派の武装集団がガリッサ大学のキャンパスを襲撃し、147人の学生が死亡、負傷者は79人に上りました。

今回のテロ対策訓練は、4月2日におきたテロ事件や、パリの同時テロ事件を受けてのことでした。多くの人が、本当にテロリストが襲撃してきたと思い、怖くて逃げ出したと話しています。



・どんなテロだった?

ソマリアを中心に活動するアルカイダ系武装組織アルシャバーブが犯行声明を出し、多数のキリスト教徒を人質に取りました。その際、武装集団は大学の敷地内で無差別に発砲しました。

武装集団は、学生たちを1人ずつイスラム教徒なのか確認しました。学生にイスラム教の聖典コーランの一節を暗唱させ、暗唱できなければ、キリスト教徒だとみなしました。イスラム教徒は解放され、キリスト教徒は遺体でみつかりました。



イスラム教過激派によるケニアで起きたテロ事件としては、200人以上が死亡した1998年のアメリカ大使館爆破事件以来、最悪のものでした。

アメリカ大使館爆破の目的は、アメリカに対する報復でした。しかし、犠牲者のほとんどは、大使館で働くケニア人の職員たちでした。




フランスのテロ事件では、世界中で大規模な追悼を行なったのに対して、ケニアでのテロ事件はあまりニュースになりませんでした。発展途上国のテロ事件ももっと注目すべきなのかもしれません。



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