中国が一人っ子政策を廃止した理由

公開日: 2015年10月31日 国際 社会



 中国共産党は29日、1979年以来続いていた「一人っ子政策」を完全廃止すると発表しました。全ての夫婦が2人目の子供を持つことを認める方針といいます。

中国では、少子高齢化対策への懸念から、政策転換への圧力が高まっていました。



スポンサーリンク





・一人っ子政策とは?

一人っ子政策は、中国政府が行なっていた、人口抑制のための計画出産の政策です。1979年から実施されており、今年で36年になります。

もし二人目を妊娠してしまった場合は、堕胎させられるか、莫大な罰金が課されて出産されます。

そのため、出産しても戸籍登録をされない子どもが多くいます。この子どもたちは「黒子(へいず)」と呼ばれ、1000万人以上いるといわれています。



・なぜ廃止に?

近年になって、中国でも少子高齢化や男女比の不均衡という問題がでてきました

一人の女性が生涯に出産する子供の平均人数を、合計特殊出生率といいます。この合計特殊出生率が、2以上ならば、将来人口が維持できます。

しかし中国では、全ての女性が出産としても、最大で1です。結婚しない人、子どもを産まない人もいますので、0.8程度だといわれます。そのため、これから中国の人口は、急激に減少するとかもしれません。



・なぜ今まで廃止しなかった?

中国が一人っ子政策を廃止できなかったのには、計画生育委員会からの反対があったためです

計画生育委員会は、一人っ子政策を管理する団体で、50万人以上が働いています。彼らの仕事は、第二子を持つことの阻止だけです。(強制中絶、子ども売却など)

一人っ子政策が廃止されると、彼らの職が失われてしまうのです。



廃止するのが遅すぎであり、また第二子まででなく完全に自由化しないと、労働人口が間に合わなくなり、中国経済が縮小するのでないかという意見があります。





スポンサーリンク
  • ?±??G???g???[?d????u?b?N?}?[?N???A